FX市場で一流とされる「億トレーダー」。これを達成したトレーダーたちは、例外なく卓越した手法と独自の思考方法を持ち合わせています。
しかし、これらの手法や思考プロセスは一般にはあまり知られていません。彼らが市場でどのように勝ち続けているのか、その秘密を現役トレーダーの視点から解き明かしてみたいと思います。
「市場で安定して利益を出したい…」
「億トレーダーはどのようにしてその地位に達したのか…」
これらの疑問に応えるために、この記事ではFX億トレーダーたちの手法と思考方法を現役トレーダーが詳細に解説します。内容は以下の通りです。
・FXで億は本当に稼げるのか?
・億トレーダーたちの手法・勝ち始めたきっかけ
・億トレーダーになるには
FX歴3年目の渚です!
トレードスタイルは検証重視のメカニカルトレードで、MQL4のプログラミングやTradeTrainerを利用して、検証を行っています。
普段のトレードではAxioryを使用し、自身で開発した手法により4ヶ月で資金を30万円から150万円までに増やすことに成功したこともあります。
その時の記事もあるのでぜひ読んでください
現在はFintokeiにて資金5,000万円でトレード中・・・・
FXで億は本当に稼げるのか?
まず、そもそもFXで億単位の収入を実際に得ることは可能なのでしょうか?
多くの人がこの疑問を抱いていますが、結論としては、稼ぐことは確かに可能です。
例えば、GMOクリック証券の「トレードアイランド」には、多くのトレーダーの収支が公開されており、その中には「億トレーダー」と呼ばれる者も多数存在しています。
SNS上で見かける億トレーダーが実際に嘘か真実かは定かではありませんが、トレードアイランドのデータは証券会社が公表しているため、非常に信頼性が高いです。
また、年収1億円以上を稼ぐ人々に関する2017年の国税庁の統計によると、約2万3250人がこの基準を満たしています。このデータは、当時の日本の就労者人口約6552万人のうち、全体の約0.035%、つまり3000人に1人が1億円以上を稼いでいることを示しています。
さらに、これらの高所得者の中で最も多いのは株式や為替などのトレーダーで、全体の56.4%を占めています。一方、一流企業の給与所得者は31.8%です。
このデータからも、トレーダーという職業がいかに億という収入を得やすいかがうかがえます。
億トレーダーたちの手法・勝ち始めたきっかけ
では、実際に億以上を稼いでいるトレーダーたちはどのような手法を使用し、どのような思考方法を持っているのでしょうか。
ここでは、「トレードアイランド」で上位にランクインしているトレーダーたちを中心に焦点を当て、現役トレーダーの視点から詳しく解説します。
・FXスパシーバさん
・ジャリ暴威さん
・ナナキFXさん
FXスパシーバさん
多くの方がご存じかもしれませんが、「トレードアイランド」で資産2億円を超え、生涯収支が20億円を超えるFXトレーダー「FXスパシーバ」さんについてです。
スパシーバさんは今年、これまでの期間で苦戦を強いられています。
今年に入ってからはマイナス6000万円という結果で、高額な利益を上げるトレーダーでさえ損失を経験することがあると実感させられます。
FXスパシーバさんが勝ち始めたきっかけ
FXスパシーバさんは、FXを始めたばかりの頃、3000万円をわずか半年で4.5億円に増やしました。
この初期資金は、自己資金と借入によってまかなわれ、その後彼は仕事を辞めて専業トレーダーに転身しました。これを単に「相場が良かった」と考えるのは早計です。
スパシーバさんは、3000万円を投資する前に、自らの手法を何度も検証し、改善を重ねて利益を継続的に上げることができるようになりました。この経験が自信につながり、最終的に「この手法で勝負をかける」という確信に至り、大胆な投資を決断したのです。
このエピソードは彼のブログにも記されています。
億トレーダー『FXスパシーバさん』の手法
当時兼業トレーダーとして活動していたスパシーバさんの手法は、非常にシンプルです。
①仕事前の午前7時過ぎにユーロ円の始値を確認。
②始値から上下80銭離れた値段から20銭ごとに最大6回まで指値注文を行う。
③合計のポジション建値から+5銭で決済の指値注文をセット。
④翌朝一までに決済できない場合は、その時点で決済または損切を行う。
スパシーバさんは、この手法を確立することで、トレードが本業に影響を与えないようになったと述べています。
また、ブログの最新記事では、オシレーター系のインジケーターであるMACD(マックディー)を使用して売られすぎや買われ過ぎを判断し、エントリーや利確のタイミングを計っているそうです。
具体的には、主に8時間足、4時間足、日足を見ており、時々1時間足もチェックしているそうで、以下の数値に基づき、相場の過熱感を感じた場合には順張りまたは逆張りでの買いや売りトレードを行うとのことです。
買われすぎの目安の数値は次の通りです:
4時間足チャートでは、0.600以上
8時間足チャートでは、0.800〜1.000以上
日足チャートでは、1.000~1.200以上
売られすぎの目安の数値は次の通りです:
4時間足チャートでは、-0.600〜-0.800以上
8時間足チャートでは、-0.800〜-1.000以上
日足チャートでは、-1.200〜-1.500以上
これらはクロス円(豪ドル円、ポンド円、NZ円、ユーロ円)を対象とした目安で、通貨によってはこれらの数値が異なることもあるそうです。
ジャリ暴威さん
こちらはほぼ億トレーダーのジャリ暴威さんです。(資産9900万円)
4月も好調で、ここまで+3200万円。凄いですね。
ジャリ暴威さんが勝ち始めたきっかけ
ジャリ暴威さんがFXを始めたのは2017年のことで、初めは単にお小遣いを稼ぎたいと思い10万円からスタートしました。しかし、繰り返し損をし、入金を重ねる中で、海外FXを利用して5万円を1か月で200万円に増やす成功を収めたものの、最終的には大損して資金をすべて失いました。
ジャリ暴威さんの転機は、自身のトレードスタイルを確立したことでした。
トレードアイランドに100万円の資産で参加後、自分が目指す「相場の天底を頭からしっぽまで絶対に取る」スタイルを確立し、追加で1500万円を入金。この資金を使ってポンド円と天然ガスの取引で2回にわたり1撃で1億円を達成し、一気に億トレーダーの仲間入りを果たしました。
億トレーダー『ジャリ暴威さん』の手法
ジャリ暴威さんの手法は非常にシンプルですが、彼は常に相場の「天底を頭から尻尾まで取りたい」と考えています。
相場には「頭と尻尾はくれてやれ」という格言がありますが、彼のアプローチはこれに反しています。特に、当初はゴールドのトレードを頻繁に行い、1日の最大値幅が10ドルであれば、その全幅をどう捉えるかを研究していました。
その過程で、彼は「夕方の欧州時間にボラティリティが高まる」という傾向や「特定の時間にボラティリティが生じると反転しやすい」といった市場の特徴を見つけ出しました。これらの特徴を把握し、天底の規則性を見極めて、それを基に独自のトレード手法を確立していきました。
また、ジャリ暴威さんは徐々に「1日の天底」から「トレンドの天底」を狙うスタイルへと進化させ、その結果、1撃で1億を達成するようになりました。
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ナナキFXさん
ナナキFXさんはトレードアイランドには登録していないのですが、YouTubeのライブ配信で1億円を達成したまぎれもない億トレーダーです。
『ナナキFXさん』が勝ち始めたきっかけ
ナナキFXさんはFXを始めた際、「3年待ってくれ」と奥様に伝えました。当初は、こちらも億トレーダーであるAkiさんの配信を参考にしながら、ナンピン戦略を用いて耐える手法を採っていました。
この方法で、初期投資額50万円はすぐに62万円に増えたのです。
これを受けて資金を増やす決意をし、お子さんの学資保険を解約して190万円を追加入金しました。しかし、この時は含み損に耐えながらも、急な相場の急騰により、一度に140万円の大損失を経験しました。
この出来事を契機に、彼は短期スキャルピングへとトレードスタイルを大きく変更しました。そして、YouTubeで配信をしていたユーキさんのグループに参加し、他のトレーダーからの刺激を受けながらロット数を大幅に増やしていったのです。
さらに、この頃から自身もYouTubeでの発信を開始しました。人に見られることで「恥ずかしいトレードはできない」という意識が芽生え、その結果、収支が大きく伸びることとなりました。
億トレーダー『ナナキFXさん』の手法
ナナキFXさんの手法は「秒スキャ」と呼ばれる、保有時間が数秒から長くても数分の超短期トレードです。手法はシンプルで、直近の高値や安値に対する水平線のブレイクを狙った順張り、または反発を狙った逆張りが基本です。
さらに、ナナキFXさんが特に重視していたのは「記録を取ること」です。FXを行う多くの人が怠るこの記録取りを、彼は徹底的に行ってきました。
具体的には、エントリー後と30秒後にスクリーンショットを撮り、負けの傾向を分析してきたそうです。そして、この記録を基に検証を繰り返し、自分の勝てるパターンを確立してきたようです。
億トレーダーになるには
一流の億トレーダーたちも、最初から成功していたわけではありません。
これまでに紹介した3人の億トレーダーの事例と手法を通じて、億トレーダーになるための条件を見ていきましょう。
・確信を持てる手法の確立
・資金(ロット数)を増やす
確信を持てる手法の確立
どんな手法でもいいとは思いますが、まずは自分が「これならイケる!」と思えるような確信を持てる手法を確立しなければ、前に進むことはできません。
この確信がなければ、大きな資金を投資することは危険であり、仮に短期間で勝てたとしても長期的には資金を溶かすリスクが高まります。
手法を確立する方法は多岐にわたりますが、特に重要なのは『トレードを記録すること』です。この記録を基にPDCA(Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善))サイクルを効果的に回し、その結果、億トレーダーとしての強固な自信を持った手法を築き上げることができるでしょう。
資金(ロット数)を増やす
億トレーダー3人の経緯を見ると、確信を持てる手法が完成した後、少々危険に思えるかもしれないが、一気に資金を増やしているという共通点が見られます。これは、成功するための必須条件のようです。
いつまでも1万通貨でトレードしているだけでは、億トレーダーになるどころか、数十万円を稼ぐのも難しいでしょう。
ただし、焦る必要はありません。自分が納得できるタイミングで資金を増やすことが大切です。
例えば、ナナキさんのような億トレーダーでも、一度資金を増やすタイミングを誤って大きな損失を出したことがあります。これは、「耐えればいい」という手法が間違っていたためであり、そのやり方に固執せず、思い切ってスタイルを変えたことが成功につながったと言えます。
勝てない時期はどんなトレーダーにもありますので、その時期を我慢し、「ここだ!」と感じた時に一気に資金を投下することが、億トレーダーへの近道と言えるでしょう。
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まとめ
この記事では、億トレーダーたちの手法と思考方法について現役トレーダーの視点から詳しく解説しました。主要なポイントは以下の通りです。
・億トレーダーは独自の手法を持ち、それによって「これならイケる」という確信を持って大きな資金を投資している
・成功するトレーダーは、トレードの記録を取り、計画、実行、評価、改善のサイクルを通じて手法を継続的に改善している
・市場の変動に適応し、必要に応じてトレーディングスタイルを変更する柔軟性が、長期的な成功に不可欠